人の暮らしに必要な明るさはどのくらいなのか。
思考を巡らせると、人間本来の感覚に寄り添った住まいづくりにつながっていきました。
今回は、心地よく暮らすために必要な、室内の照度環境について焦点をあてていきます。
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INDEX目次
01. 照明を家具のように考える
多くの住宅では、照明は建物の設備のひとつという位置づけです。
家のどこにいても、満遍なく同じ明るさで過ごせるように、ダウンライトの場所などを決め、すみずみまで光が届くように計画されています。
明るさは必要。しかし、一つの部屋のなかでも作業する、くつろぐ、食事をするなど、様々なシチュエーションが存在するなかで、それぞれに必要な明るさは、本当に均一なのでしょうか。
建売はつけている照明の量が多い
たくさんのスイッチがならんだ壁に、いくつものダウンライトが埋めこまれた天井。
一般的な建売住宅は、“暗いより、明るい方がいい”という考えのもと、幅広い客層の方に受け入れられるように、多めに照明が取り付けられていることがよくあります。ただ、照明を増やすほど壁や天井には器具やスイッチが露出し、圧迫感があったり見た目にも雑然とした印象を与えたりしてしまいます。
必要な場所に必要な分を
TAYUTAUの住宅では、必要以上の照明を入れることをしません。必要な場所に必要な分だけを取り付けたあと、住む人の暮らしに合わせて明かりを加えていく。だからこそベースとなる建物の照明は最小限に、選びぬかれたものだけを備えています。
活動的な日中は窓から入る太陽の光で活動し、日が暮れたら、本を読んで書き物をしたり、自然の音を聞きながらお酒を嗜んだり。家具を選ぶように、住まい手の理想のライフスタイルに合わせて明かりをカスタマイズしていきます。そうすることで、そこでの暮らしはさらに愛着の持てるものに変わっていくのです。
そして、余計な設備を減らすことで、明かりをつけていない時間の空間の美しさまで磨き上げているのがTAYUTAUの家。
まず、「本当に必要なのか考える」ことが、豊かな環境をつくるためには欠かせいないフローになっていきます。
02.自然の光を室内にうまく活かす
室内を心地よい空間にするために、自然の光をどのように活かすのか。
カギを握るのは、軒と庇(=ひさし)、そしてサッシです。
日本本来の軒のあり方
心地よい室内にするために、自然の光をどのように活用するのか。
カギを握るのは、軒と庇(=ひさし)、そしてサッシでした。
日本の住宅に古くから取り入れられてきたのが、奥行きのある軒と庇です。
ある程度の長さを設けることで、夏の高い位置から差す日光は遮りつつ、
冬の低い位置の太陽からはしっかりと採光が可能になります。
こうすることで、季節に応じて取り入れたい太陽の光と熱をコントロールしてきたわけです。
TAYUTAUの住宅では、この軒と庇の考え方を取り入れました。
人工的な明かりに頼るだけではなく、自然界の光を活用すること、
そして家の中を過ごしやすい室温を維持することにまでつながっています。
この昔から受け継がれてきた、日本の四季を快適に過ごす知恵がTAYUTAUの住まいには活かされているのです。
熱を遮り、光を取り入れる特別なサッシ
日本では金属の膜をガラス表面にコーティングさせることで、日差しの熱を遮る性能をもつガラス「Low-Eガラス」がよく用いられています。
ところが、「Low-Eガラス」は、熱を遮断できる反面、光を室内へ取り込みにくくなることがネックでした。TAYUTAUの住まいでは、気密・断熱性能に優れ、十分な明るさを取りこめる機能を備えたサッシ「ユニルクス」をドイツから取り寄せて使用しています。過ごしやすい温熱環境を確保しながら、心地よい明るさも担保した住まいづくりのためには、自然の光を十分に取り入れることも重要な要素のひとつです。
03.人の暮らしに最適なあかりを
住む人が変われば、居心地のいい明かりも変わる。
だけど、いつの時代も忘れずにいたいことは「人間らしい感覚を大切にするということ」。TAYUTAUの住宅は、人の暮らしに本当に必要な明かりに向き合いつづけていきます。